どうも、怒りん坊パパです。
この前、「開成でもなく、武蔵でもなく、麻布を第一志望にした理由【御三家比較】」で3校を比較したのですが、麻布第一志望としていたものの、武蔵とも迷っていた時期もありました。
ちょっと、古いのですが、早稲田アカデミー主催の秋の学校・教育フェスティバル(2018年11月23日実施)の武蔵・麻布中学校の進学講演会の様子(武蔵中学 梶取校長、麻布中学 平校長出席)になります。早稲田アカデミーは、このようなイベントを企画してくれるので、チェックし、満席になる前に予約をしておきましょう。(人気にのイベントは結構早めにいっぱいになります)
武蔵中学校 梶取校長のお話
いろいろとお話しされていました。なかなか、奥深い話までされていて正しく理解できたかはわかりませんが、少しでも、武蔵中学校の方針が伝わればと思います。
- 武蔵は、リベラルアーツ&サイエンス。世界に開かれたリベラルアーツの学園。
- 全てが学び。学校だけでなく家庭生活も。生徒主体で、考えることの大切さ、答えに至る過程を大切にする。
- 入試は、生徒と先生の初めての対話。消し跡まで読む。
- 「言葉」を発するのは「からだ」。「からだ」を育てるのを手助けする。
- 「言葉」は世界を知るための「窓」。「窓はたくさんあった方がよく、英語以外も学ぶべき」
- 中3から第二外国語(ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語)を学ぶ。国外研修制度(2ヶ月)や海外大学進学資金5000万援助等の制度がある。
- 世界で繋がる。繋がって、初めて学びの意味が生まれる。
- 変わらないために変わり続ける。
- 入試改革への対策する必要はない。自分で考えることで、どんな環境にも適応できる。
- 入試のための勉強は、準備体操以外の何者でもない。ただ、おろそかにしていいという意味ではない。
- 「教育」から「文化」が抜け落ちると、「人間」の「人間」に対する操作となる。
麻布中学校 平校長のお話
学校の屋上で、先生が育てたコスモス畑のスライドが印象的でした。
- 生徒に如何に刺激を与え続けられるか?
- 基本的な生活習慣を大切にすることにより、健康な身体が育まれ、健康な身体の中に知性と感性が生まれる。
- 幼稚園~小学校は「幼虫」、中学~高校は「さなぎ」、大人が「成虫」
- 荀子の言葉を紹介、「蓬生麻中,不扶自直」蓬は根無し草であるが、麻の中では自ずから真っ直ぐ育つ。
【早稲アカ】パネルディスカッション
早稲アカの先生が司会となり、いくつかのテーマについて、武蔵中学校 梶取校長と麻布中学校 平校長のそれぞれの考えを述べてもらいました。
両校の違いについて
麻布の文化祭をみて、戦闘的に感じた。武蔵卒なので、違いはよくわからないが、武蔵の生徒は素直、平和、前に出ない子も多い。
成り立ちの違いがある。武蔵は高校⇒中学。麻布は中学から。
麻布はやんちゃ。私が武蔵の校長になったら、武蔵をもっと危険な学校にしたい(笑)
やはり、武蔵の方が生徒が大人しい子が多いようです。もちろん、麻布もおとなしい子がいると思いますが、やんちゃな子が目立つ分、少なく感じるのかもしれません。平校長のコメントの後半が個人的には好きです。
互いに負けない点
勝ち負けは関係ない。生徒の考えを大切にしているのは、両校とも同じだし。
生徒数では、勝っている!密度が高いから触れ合い多いかな。(校庭等の)広さは負けてる。
勝ち負けという観点というより、それぞれの学校の特徴ですね。武蔵の少人数は、他の学校にはあまり見られないですね。
付属校、女子校と比べて良い点
一応、大学はありますよ。だけど、文系のみ
麻布は自由。成功の反対は、失敗ではなく、「挑戦しないこと」や「無難」
失敗することは、財産である。ノーベル賞取ろうと、研究するわけではない。好きだから、失敗しても諦めない。生徒は今は大人しくなった。昔は生意気が多かった。
今は、保護者が失敗させないようにしているのが、昔と違う。歩く前をほうきで掃き、清めているような、強すぎる親の愛からのシェルターとしての学校(が麻布である)。
武蔵の問題は、親子関係がほとんど。親に言いたことを言わせる三者面談になっている。
やや、テーマから逸れた話にはなりましたが、一番タメになるお話しが聞けたと思います。いまは、過保護になりすぎているのかもしれませんが、それだけいろいろなリスクが増えているとも考えられます。
勉強面について
全ての子が勉強好きではない。人により興味・関心の花が開く時が違う。先生は「学びが楽しいのだ」と伝える伝道師のような存在。心に火が付いたら、周りに関係なく、自己展開していく。
好奇心の邪魔をしない。優等生で好きなことがない子は、怖いタイプ。将棋の藤井君は好奇心の強い子で、藤井君の親は邪魔しなかった。種を大切に。
この辺りは、両校とも「好奇心」を大切にし、好きなことを伸ばしてあげるという点では共通しており、怒りん坊パパ的にも共感できる点です。
スマホなどについて
IT機器を使っていると、食いつきが良いが、定着率が悪い。併せて、古典的な学びも必要。
AIにもできないような、人間にしかできない創造的なことがある。スマホは中1、2では、校内禁止。便利だけど、自分の好きなことだけ(しか見なくなる)。新聞から広い情報を得て欲しいし、活字に触れて欲しい。(麻布では)書く事や自分で表現することを大切にしている。
武蔵も学校でスマホを禁止している。夜中の2時~3時までスマホをいじっていたら、まともに学べない。家庭の問題です。(ニュース解説でお馴染みの)池上さんは、スマホから情報を取らない。
スマホに関しては、どの学校でも悩みの種になっているようですので、便利さをうまく使って、よりよいコミュニケーションと効率的な連絡をうまく使いこなし、ゲームに溺れることがないよう、ルールをきちんと決めた上で使えるように、家庭でも気を付けないといけないですね。
どういう学生生活を?
(麻布、武蔵)の2校だけでなく、いろんな学校を見て欲しい。学祭、イベントをみると(学校のカラーがわかって)いいよ。
都内私立230校、他にも素晴らしい学校がある。
武蔵もWeb出願を始めるが、試験日に初めてその学校に行くなんて、NG!(学校選びにおける)子供の感性は正しい。
最後に
両校に共通した想いは、「生徒を同じようなロボットにしたくない」というのが話の中でヒシヒシと伝わってきました。
武蔵では、「自分の頭で考え、視野を広げること」というのが、話の中で多く出てきました。
それに対し、麻布は、「刺激を受け、たくましく育て!」といった方針を感じることができました。怒りん坊パパは、このどちらの学校の方針も大好きでしたが、今後の変化の多い世の中では、麻布での「いい事」、「悪いこと」含めて、何が起きるかわからないような環境で「たくましく育って欲しい」という気持ちが少し強かったのかもしれません。
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