【比較】四谷大塚、早稲田アカデミー、サピックスの入試報告会(中編)

 さて、前回「【比較】四谷大塚、早稲田アカデミー、サピックスの入試報告会(前編)」では、各塾の資料と入試動向について、比較してみました。
 今回は、入試問題分析を中心にみていきたいと思います。

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四谷大塚、早稲田アカデミー、サピックスの入試問題分析

四谷大塚

四谷大塚「中学入試レポート2019」

科目別に以下の(1)~(3)のかたちで、教科内容の分析がされており、
  (1)全般的な出題傾向
  (2)主要12校の出題傾向
  (3)注目の入試問題
 最後に「『ニュース最前線 2018』と入試の時事問題」が記載されています。

(1)全般的な出題傾向
 ・算数:出題領域の割合や主要12校の問題について抜粋し、難易度などの分析をしている。
 ・国語:文種(説明文、物語文、随筆文など)やその文章総字数、出題形式やその内容の出題率、また、入試頻出作品と作家、言語要素の出題傾向などが記載されている。
 ・理科:生物、地学、物理、化学それぞれの分野での出題傾向が記載されている。
 ・社会:全般的な傾向を踏まえ、具体的な学習の方向性、地理、歴史、政治国際分野・時事の出題内容が記載されている。

 資料を読むと、「なるほど、フムフム」と思うのですが、パパ的には読み終わり、「うちの子供はこんな問題解けるようになるのかな?」と考えてしまいましたが、これらに対しての対策は、塾側で考えてくれることだろうとあまり気にしないようにしました。四科目の中で「社会」の「具体的な学習の方向性」は、家庭学習で意識すべきことが具体的に記載されており、参考になりました。

(2)主要12校の出題傾向
  主要12校は以下の通り。
  早慶の付属校がないところをみると、12校の学校に比べて、割合スタンダードな出題が多いためなのかもしれません。

  • 開成
  • 桜蔭
  • 麻布
  • 駒場東邦
  • 筑波大学付属駒場
  • 栄光学園
  • 聖光学院
  • 渋谷学園幕張
  • 女子学院
  • 雙葉
  • フェリス女学院
  • 豊島女子学園

 これらは、子供の学年により、情報の利用の仕方は変わると思います。
 新4年生は、志望校が決まっている場合は、志望校の傾向を踏まえ、家庭でサポートできることはないかな?を考えるのにもってこいです。
 でも、大部分のご家庭では、正直まだ受験自体、まだ遠く感じられると思うので、各家庭の志望校の傾向を「ふーん」というレベルで見ておくくらいでいいかなと思います。
 新5年生、新6年生では、志望校の各科目において、苦手な分野の頻出有無、求められている力などを把握し、家庭学習の優先度に反映させるのがよいかと思います。また、6年生においては、秋以降に過去問を解く際、最新の過去問でどの問題ができているべきかが記載されているので、秋まで本資料をとっておいて、引っ張り出してみるのがいいと思います。(忘れなければ。。。)

(3)注目の入試問題
  こちらについては、ほぼ説明はなく、参考資料としての位置づけでした。
 取り上げた問題数(学校数)は、
 ・算数:延べ13校分
 ・国語:延べ21校分
 ・理科:延べ12校分
 ・社会:延べ29校分

 注目の入試問題は、主要12校以外にも様々な学校の問題について、コメントがありますので、気になる学校については、コメントを読んでおくと学校の傾向を把握できると思います。

 また、類似問題や的中問題は、
 ・算数:特に記述なし
 ・国語:学校別判定テスト桜蔭1回で同箇所出題。
     それ以外は、

      ー公開組分けテスト6年
      ー合不合判定テスト
      ー統一テスト6年
      ー週テスト5年~6年
      ー予習シリーズ4年~6年
      ー夏期講習6年
     が入試出典と四谷大塚教材と合致しており、そのうち、同一箇所は12校分あったとのことです。
 ・理科:特に記述なし
 ・社会:3題。

     ー学校別判定テスト筑波大付属駒場
     ー週テスト6年Sコース(サレジオ学院B)
     ー合不合判定テスト(豊島岡女子学園1回)

 四谷大塚では、国語の入試出典が合致しているものが多いと感じます
 今年の麻布の国語は、同一箇所ではなかったものの、同一作品を何かで読んで、問題を解いていたため、登場人物に馴染みがあり、有利だったと息っ子は言っていました。(すみません、四谷大塚の何で引用されていたのか見つけることができませんでした)

「ニュース最前線 2018と入試の時事問題」

 ニュース最前線で取り扱った内容がどこの学校に出題されたかが、記載されています。こちらについては、志望校が時事問題を扱って出題するかどうかをチェックし、時事問題への力の入れ具合を考えるのがいいと思います。
 ちなみに、娘っ子の女子学院、息っ子の麻布ともに時事絡みは出題されませんでした。。。結構、一生懸命やったのに・・・
 2019年の資料を見る限り、渋々や聖光学院、白百合、あとは、早大学院や明大明治、学習院など付属系で多く出題されていると記載がありました。

早稲田アカデミー

早稲田アカデミーでは、

(1)「中学入試を振り返って」:科目別の全体的な傾向
(2)「中学入試問題分析資料2019」:男子校、女子校、共学校別に分析

と二段階構成となっていますが、説明は主に(1)の科目別の全体的な傾向の説明だけで、(2)の資料について、参考資料の位置づけで説明はありませんでした。

科目別の全体的な傾向

 早稲田アカデミーでは、的中問題、類似問題については、特に記載がありませんでした。これは、各学校の志望校別コースとなるNNで十分説明するからではないかと思います。
 それでは、科目別にみてきましょう。

【国語】
 ・文章読解に関しては、論説文では出題の多かったテーマ(昨年は、AI、ロボットが多い。今年は生命・生物、現代社会への批判が多い)について、説明。
 ・物語文では、「葛藤を乗り越えて成長、自立する内容が多い」、また、「古い作品からの出題も多い」とのコメントがあり。
 ・主な出典について、48校分記載。
 ・注目問題は、16校分

 早稲田アカデミーでは、資料に記載のない話が3塾の中で一番面白く、飽きず聞いていられます。一部、中学受験のトリビアみたいなものもありますが、しっかり参考になる内容もあります。
 例えば、
  「テキストに記載されている言葉」より「日常生活の中での語彙」を問われる
  「『それって、違くない?』を正しく直せ」といったような出題がある
 といった説明があります。
 これは、 買い物等しゃべらずにインターネットでできてしまう世の中において
  「日常生活での言葉に気をつけて過ごしましょう」
 と提言してくれています。こういう話は、「ハッ」とします。

【算数】
  ・初見、その場の論理的な思考力重視
  ・グラフの読み取りなど、長文型、会話文/空欄補充、記述式が増加
  ・解法の習熟だけではダメ!図形などは観察・分析が必須。
  ・注目問題は、9校分。
 注目問題で、四谷大塚と重複していたのは、栄光学園と渋幕の2問でした。割と注目しているポイントが塾で異なっているのは興味深い点です。それ以外は、桜蔭と開成は、数と図形分野が多いが、その他の学校は、模試タイプ(解法/知識型)の文章題が多く、これらは6年の夏前に習得しておくのが望しい旨の説明がありました。
 他の科目でもそうですが、早稲田アカデミーでは、次年度の問題の予想傾向をズバリ話してくれるので、当たるかどうかは別として、話に引き込まれます(笑)

【社会】
  早稲田アカデミーの入試報告会で、個人的に一番面白いと思っているのが、社会です。
 まずは、昨年の予想したテーマの振り返りから始まります。
 前年度の予想は、「キクチゲンゴは西郷さん」というキーワードに集約されていました。

  (1)西郷さん:1868年の150年後が2018年。明治150年に関する問題。
  (2)キク:菊の紋章。皇室の歴史や生前体位に関する問題。
  (3):地球規模の環境問題
  (4)ゲン:現代社会の諸問題
  (5):五輪オリンピックやスポーツに関する問題。


 上記それぞれに対して、いくつかの学校で関連問題が出題された内容を説明しています。
特に(5)については、NN麻布で的中させたとアピールしていた内容で、確かにNN麻布の問題をみてみると、やっていれば有利になったなと思われます。
 そして、翌年に向けたキーワードは、「シンカンセン

  (1)シン:新元号。平成史と絡めた問題
  (2)カン:観光・オリンピック・規制緩和
  (3)セン:選挙・成人年齢・ドント式・民泊


 非常にわかりやすく、楽しい説明です。
 また、楽しいだけでなく、親子の会話として、織り交ぜたいテーマでもあります。
 ちなみに、注目問題は、33校分です。

【理科】
  理科は、説明内容の情報量が一番多かったです。大枠としては、
  (1)新学習要領の影響
  (2)時事問題と関連した出題
  (3)その他の注目問題
 と分かれていました。

 (1)では、新学習要領で追加された内容(「音」、「自然災害」、「人と環境の関わり」) に触れており、 例えば、「自然災害」では、”台風”(特に台風の逆走の出題が多かったとのこと)や”ハザードマップ”の出題(渋々)、「人と環境の関わり」では、「人」が追加されており、”リサイクル” や ”水上トイレの問題点・未来のトイレ” などが出題されたことを説明しています。また、逆に新学習要領で中学校へ移行する「電熱線」の最後の駆け込み出題(桜蔭、麻布、駒場東邦、早稲田、桐朋、明大中野)が多かったという話もありました。

 (2)では、15年ぶりに起きた「火星大接近」、年2回観測ができた「皆既日食」、2018年の夏に小惑星リュウグウに到着した「はやぶさ2」、平成最後の年の入試ということで「暦」(麻布、海城)の出題があったとの説明がありました。

 (3)では、2018年に国立科学博物館で「人体展」と「昆虫展」が開催され、その影響で「CTスキャン」を含めたヒトの器官に関する問題や、「昆虫の成長・習性」、「昆虫の変態」がかなり多くの学校で出題され、
来年は、哺乳類展がありますよ~
と説明されてました。他にも中学で勉強する「造岩鉱物」や「かいぼり」、「ヒアリ」、「生物濃縮」などなど数多くの説明がありました。
 傾向としては、データ分析の問題が増えていることを挙げ、2020年の予想として、「はやぶさ2」、正式決定を控えた「チバニアン」、原子の周期律発見150周年にちなんだ国際周期表年に関連して「ニホニウム」などが挙げられていました。
 なお、注目問題は8校分でした。

学校別分析

 早稲田アカデミーの学校別分析は、「中学入試問題分析資料2019」と資料が別になっており、取り上げている学校数も3塾の中で一番多いです。
 男子校:延べ26校
 女子校:18校
 共学校:20校
 ちょっと多いので、学校名は割愛しますが、偏差値55以上の学校が記載されている感じで、志望校選びの際の出題傾向の把握や、各学校の対策などを知ることができる便利な資料となっています。

さて、だいぶ長文になってしまったので、続きはサピックスから書きたいと思いますので、お楽しみに。

こちらからどうぞ。

【比較】四谷大塚、早稲田アカデミー、サピックスの入試報告会(後編)

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