授業のカリキュラム
武蔵では、理科の授業で岩石を削り、顕微鏡で岩石を判別することに1ヶ月以上費やしたり、古典で「変体仮名」を読ませたりします。
いずれも、各研究などで最初の入口となる、開拓者がやるような作業をやらせるのですが、パパ的には、こういう作業をやらせるのは好きです。
武蔵の説明会では、「役立つ研究は、役に立たない研究の上に成り立っている」、「実体験を大切にし、本物に触れ、タフな人間に育てる」という話があり、こういうところにつながっているのかなと思いました。
ちなみにママ的には、そこに時間を使うよりもっと他のことに時間を使ったほうがいいのでは?と考えているようでした。
麻布では、どちらかと言うと、そのような入口作業の後の考察、議論に時間をかけている印象があります。
学校における授業の内容やカリキュラムをみるには、以下の本が参考になります。
麻布であれば、p94からの「原子力政策における合意形成のプロセス」のあたりは、答えのない問題に取り組む様子が描かれており、興味深いです。
開成であれば、p114からの「高3の生徒3人だけの『地学』の授業」は、開成の授業のレベルの高さが伺えます。
また、このシリーズは、学校の歴史についても書いてあり、大凡、学校の内容を把握するのに最適です。
ただ、気をつけるべきことは、この本の「おわりに」にも書いてありますが、基本、その学校の「魅力」しか書いていないので、欠点は長所を裏返して考える必要があります。
なお、御三家以外にも、「海城」、「巣鴨」、「桐朋」などもあります。
小学校からの入学者の有無
御三家には関係ないですが、他の学校を選ぶ際に気にしていました。
どちらかというと、親側で気にしていた部分です。
小学校からエスカレータで上がってくる学校だと、小学校グループが出来上がっているため、仲間はずれなどが起きやすいのではないかと懸念していました。
あと、ママ的には、小学校から私立に通わせるご家庭はかなり裕福な家庭が多いだろうと考え、お付き合いがどうなるのか?を気にしていたようです。
共学?男子校?
パパ自身の経験では、中学時代は男子のみでもいいが、高校時代は女子がいた方がよかったなぁと思います。
女子とのコミュニケーション力も身につけてもらいたい気持ちもあったため、御三家ではありませんでしたが、渋々は魅力的でした。
文化祭
3校の文化祭に参加し、みてきました。
開成の文化祭は、物理部をじっくりみました。
生徒が作成したプログラミングの教本?がすごく詳しくできていて、パパ、ママ、息っ子ともに驚いていました。開成は運動会も見に行きましたが、在校生の保護者やOB?でごった返しており、正直あまりちゃんと見れませんでした。
いずれにしろ、息っ子は体育会系のノリがあわず、開成を早々に志望校から外してしまいました。
麻布の文化祭は、人が多くて人気のある出し物は行列となっていました。
物理部のロボットはいろいろなものが作られており、アイデア勝負で雑な作り!?もあり、麻布らしさを感じました。
また、その説明をしている生徒が面白い生徒が多く、楽しませてくれました。
武蔵の文化祭では、息っ子は結構楽しげに遊んでおり、特に奇術部のレベルが高く、食い入るようにみてました。
在校生は麻布に比べると、大人しく、真面目な印象を受けました。
パパ的には、文化祭本部の放送が常にうるさく流れており、出展者の説明が聞き取りにくかったのがマイナスポイントでした。
パパ、ママとしては、息っ子の様子を見る限り、武蔵があってるかなと思っていましたが、意外や意外、風呂の中で息っ子にどこの学校がいいかと聞くと、麻布志望は揺るぎなく、武蔵はそこまで志望度は高くないとのことでした。
いずれにしろ、麻布を目指していれば、6年の秋くらいまでなら武蔵に変更することは可能であろうとの判断から麻布を第一志望としていくことで、家族全員一致しました。
制服有無
娘っ子の私服姿を毎日見ているため、息っ子は私服の学校に行きたいと考えるようになりました。娘っ子は通常、制服を着ないので学校に行っている感じがしません。。。
過去問との相性
この観点はどちらかというと、通常、志望校をある程度決めた上で、6年になり、過去問を解いてわかるものです。
ただ、過去問は学校が求めている生徒像を表すメッセージなので、あまりに過去問と相性が悪い場合は、学校との相性も良くない可能性があるため、今一度、志望校の再確認をするのがいいかもしれません。
過去問との相性は、早ければ5年のプレオープン模試等でみることができますが、5年生だと実力がないために得点できていないのか、相性が悪いのか判断がつきにくいかもしれません。
ただ、点が悪くても、解いていて楽しいければ、相性はよいと判断していいと思います。
番外編 開成の入試本番と麻布の入試本番
他の方のブログ(2020年開成受験)に書いてあったのですが、開成の入試試験本番はかなり厳格だったようです。キビシー!
・ティッシュは机の上に置いていいが、袋から出さなければいけない。袋から出されたティッシュは、試験監督によって一枚一枚ティッシュとティッシュの間に何か挟まっていないか確認されてた。
【中学受験から大学受験へ】2005年生まれ娘と2007年生まれ息子の日記since2013
・試験が始まる前、鍵を鞄にしまおうとしてた人が何をしてるか確認された。
・配布された試験問題は、開始時間になるまで触れないようアナウンスされる。一人、位置を直すために触れた子がいたが、注意された。
・机の横に鞄をかけてた子は、鞄の中身?を確認されてたようだ。
かたや、麻布について息っ子に聞いてみると、
「麻布は優しかったよ。試験終了後、試験監督が答案用紙を集めて、1枚ずつ名前と受験番号が記入されているかをチェックし、記入していないと、その生徒を呼び出し、記入が終わるまで全員を着席させ、終わってから休憩に入っていたよ」
とのことでした。
まとめ
結局、志望校を決めるにあたって、最終的に判断したのは、以下の通りとなります。ちなみに当時の学力(偏差値)は全く考慮せずに志望校を決めています。
開成
息っ子の「体育会系のノリは、ムリ!」の一言で候補外に決定しました。
優秀な仲間の中で切磋琢磨し、精神的にもタフな人材を多く輩出している学校なので、子供との相性が合えば、非常に魅力的な学校でしたが、パパ、ママも息っ子の意思を尊重しました。
武蔵
「自ら調べ自ら考える」、「本物に触れ、本物を体験する」という特徴は、魅力的でした。
気になる点があるとすれば、ややアカデミックな印象があり、研究者、学者を目指すのならいいと思いましたが、実利的な方面に進ませるなら麻布の方がいいかなと思いました。
但し、麻布の過去問の結果などで不安要素が大きい状態となった場合、検討対象となるべき学校で、6年の夏までは麻布の代わりに候補とすることも視野に入れていました。
麻布
息っ子は文化祭に行ってから、ほぼずっと志望校としてブレはなく、常に1位でした。
説明会などで、校長先生がおっしゃっていた
「成功の反対は失敗ではない。挑戦しないことだ!」
という言葉は、「失敗の上に成功は成り立つ」と「失敗」は、どちらかというと、「成功」の側に存在していると理解しました。(武蔵の「役立つ研究は、役に立たない研究の上に成り立っている」に近いですね。アカデミックな感じはしますが)
これらは受験勉強中も励みの言葉として、事あるごとに思い返していました。
また、女子学院と同じで、親や先生は忍耐が必要だが、生徒に気づかせる教育が魅力的でした。
崖から落ちる前に助けるのではなく、崖から落ちた後に助けてあげるといった方針は、あまり他の学校にないものと感じました。
さて、いかがだったでしょうか?それぞれの学校の特色が少しでも参考になっていれば幸いです。
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